秋田大学
秋田大学中央

総合技術部長 挨拶

 大学には, 独創的で優れた研究成果や充実した教育活動が常に求められますが, それらは誰か一人の力でなし得るものではありません. 教員が様々なアイデアを考え, 努力を積み重ね, 協力していく必要があるのはもちろんですが,それに加えて技術職員による技術面からの支援が非常に重要です.

 一方, 技術は常に進歩します. 知っておかなければならない知識は常に刷新されていきます. 実験に利用する機器も次から次へと新しいものが生まれていきます. 大学の諸活動を技術面から支えるためには, 技術職員も常に新しい知識と技術を習得し, 自分自身が新しくなっていくことが求められます.

 とは言えこの忙しい時代. やるべき仕事が山積する中ではともすると日々の忙しい業務に追われがちになってしまいますが,その中で,何とか時間を作り,学ぶ機会を見いだして, 自ら進歩するための努力を積み重ねる必要があるということでしょう.

 いまはインターネットをはじめ, 情報と知識を得る手段はたくさんありますが,それらを日々の活動に役立てるためには,知識を吸収して自らの知恵とし,技術を自らの手のわざとして習得しなければなりません. そのためには実践している場面を自らの目で見, 自分自身の術を鍛錬し, 他者と交流し, 専門が異なる分野の知識も吸収していく必要があると思います.

 各大学におかれましても技術職員同士の交流が行われていることと思いますが, それに加え, 近隣の国立大学同士での交流の機会があることは, 各技術職員の資質向上と技術部の発展にとって, 非常に重要な機会です.

 国立大学が法人化されてから10 年を超え, 各大学は第3 期中期目標期間に入りましたが, ご承知の通りこの間, 国立大学を取り巻く状況は厳しさを増す一方で, まさに大学と言う組織のあり方が問われている時代とも言えます. そのような厳しい環境の中だからこそ, 技術職員のあり方を一層重要なものとして確立させるべく, 東北地区の各大学が一丸となって, 本研修のような資質向上の機会をこれからも活発に続けて行ければ素晴らしいことと思います.


平成29年度東北地区国立大学法人等技術職員研修より抜粋