放射性廃棄物分科会について
ミッション
- 放射性廃棄物固化技術に関わる科学・工学研究の活性化
- 放射性廃棄物固化体の性能評価に関わる科学・工学研究の活性化
- ICG-TC05 との連携
- 放射性廃棄物固化に関するシンポジウムの定期開催
- 放射性廃棄物固化に関わる人材育成に向けた材料科学教育の提供
ご挨拶
東日本大震災発生による福島第一原子力発電所でのメルトダウンを契機として原子力発電に関するさまざまな事柄について議論が行われているところです。従前より、高レベル放射性廃棄物の処分方法としてガラス固化による固定化と地層処分の研究・事業化が進められてきていますが、それにかかる科学技術に関する知の構築がより一層強く求められる状況になっています。ガラス部会で開催されるいくつかの学会、シンポジウムでは、従前より増して放射性廃棄物固化に関係する研究発表が行われるようになり、一つのセッションを形成するまでに至っています。これは、放射性 廃棄物固化に関わる研究者の数が増加していることを表しています。
ガラス固化を中心とした放射性廃棄物の固定化・安定化を考える上で、数ある学会組織の中で材料科学からの視点でこれらをまとめて議論できる場を提供できる組織はガラス部会以外になく、上記のミッションを持った場を設置する上で最も適した組織と考えることができます。本分科会を設置し、上記のミッションに掲げたシンポジウムを行うことは、研究者同士の意思疎通をより活発にし、関係する知(恵)の集約・共有を行う場を提供するこれまで得ることが難しかったいくつかの重要な効果 をもたらしてくれるとともに、海外(ICG-TC05) との連携を考える上でもICGメンバーとしての日 本セラミックス協会の位置付けと整合するものと考えられます。
放射性廃棄物分科会 設立提案者
矢野 哲司 (東京工業大学)
松岡 純 (滋賀県立大学)
武部 博倫 (愛媛大学)