研究内容

純アルミニウムとセラミックスの鋳造接合

セラミックスを鋳ぐるむことで鋳造と同時にセラミックスとの接合を行う技術や、それによる機能性モジュールの作製に関する研究に取り組んでいます。高効率な電気自動車用ヒーターの実現を目指した溶融純アルミニウムとPTC(Positive Temperature Coefficient )セラミックスの接触保持による鋳造接合に関する研究では、母材破壊が生じる程度の接合強度を達成するとともに、その接合メカニズムを明らかにすることができました。

純アルミニウムとPTCセラミックスの界面接合メカニズムの模式図

関連リンク(主な成果)

純金属鋳物の鋳造欠陥発生予測シミュレーション

純アルミニウムや純銅は、アルミニウム合金や銅合金に比べ熱伝導性や電気伝導性に優れていますが、鋳造が難しい材料です。鋳造材料の大半は合金であるため鋳造シミュレーション手法も合金向けのものが多く、純金属鋳物には適用できない場合もあることから、純金属鋳物の鋳造欠陥発生挙動やその発生予測シミュレーションに関する研究に取り組んでいます。

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電気部品用純銅鋳物の高延性化

送電網の高効率化やエネルギーロスの低減を目指し、電線接続用の純銅鋳物部品の高延性と高電気伝導性を両立するための研究に取り組んでいます。純銅は溶解中に水素・酸素を吸収しやすく、純アルミニウム以上に鋳造が難しい材料ですが、これまでの研究を通じて、純銅に適した鋳造・凝固条件を見い出すことができました。

純銅鋳物の引張試験後の破面のSEM(走査型電子顕微鏡)像

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鋳鋼・鋳鉄鋳物の高機能化

アルミニウム合金溶湯中での耐溶損性に優れる鋳鋼・鋳鉄、高合金鋳鋼・鋳鉄の鋳造シミュレーションの高精度化、鋳造を利用した鉄基マイクロポーラス材料の作製などを目指した研究にも取り組んでいます。

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