秋田大学 総合環境理工学部 環境数物科学科
数理科学・地球環境学コース
菅原研究室(マグマ学)のサイト
何を研究しているのか?地球に暮らす我々の身の回りには "石" 🪨 があります。石って普通は「固体」ですよね?ところが,石も熱を加えて1000℃や1500℃などの高温にすると「液体」に変わるのです。 「液体の石」って想像できますか? 火山のマグマ🌋がその例です。火山の地下にあるマグマ溜まりには,そのような「液体になった石」がグツグツと煮えていて,ある日突然,我々の前のその姿を表すのです!
地球の中には何故 "マグマ" があるのでしょうか?マグマとはそもそも一体何なのでしょうか? 当研究室では,これらの疑問を解明するための研究を行っています。 マグマが急に冷やされると,原子が不規則に配列したガラス質な物質(火山岩・火山灰)になります。マグマ学で得られた知見を材料科学へと応用することで,高レベル放射性廃棄物の地層処分に適したガラス固化体の開発,地層処分地における地下水と火山灰の反応の地球化学的研究,ガラス材料や製造プロセスに関する基礎研究なども行っています。 このような,地球科学と材料科学の2つの分野にまたがる学祭的な研究を展開しているのが当研究室の特徴です。 |
| 研究手法 | ||||||
| 分野 | 研究対象 | 野外調査 | 試料観察 | 実験・化学分析 | 熱力学解析 | 機械学習 |
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地球科学 ↕ 材料科学 |
火山とマグマ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 放射性廃棄物 の地層処分 |
○ | ○ | ○ | ○ | ||
| ガラス材料 | ○ | ○ | ○ | |||
(1)マグマの研究日本には狭い国土に111の火山を有する火山国です。火山はマグマが繰り返し噴火することで形成されます。では、火山の地下はどのような環境にあるのでしょうか? そもそもマグマとはどのようなものなのでしょうか? そうした疑問を試料の観察と分析、熱量測定実験、データサイエンスの手法を通じて解明する研究を行っています(文部科学省 科学研究費補助金による研究)。 |
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(a) 地質ニュース1971年1月号に掲載された秋田駒ケ岳の1970年噴火 |
(2)放射性廃棄物の地層処分AI・データセンターによる電力需要増や、エネルギー安全保障の強化、脱炭素化を背景に、各国で安定供給が可能でCO₂を排出しない原子力発電を再評価する動きが広がっています。一方で、原子力発電は使用済み燃料を如何にして安全に処分するのかが課題となってきました。当研究室ではその解決に向けて、室内実験と熱力学計算、機械学習を組み合わせた解析を行い、放射性廃棄物のガラス固化体の形成メカニズムや地下水との反応性に関する地球化学的研究などを行っています(日本原燃株式会社との共同研究・受託研究)。 |
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(a) 模擬高レベル放射性廃棄物の実験試料 |
(3)ガラス科学ガラス材料は建築材やテーブルウエア、車体構造部材、電子材料など幅広く利用されています。ガラスは珪砂や長石などの鉱物を溶融して作られるもので、多くの面でマグマとの類似性があります。当研究室ではマグマ学の知見を応用しながら、最先端の熱量測定実験と熱力学データベースシステムを用いて、ガラスの特性やその製造プロセスに関する基礎データを取得する研究を行っています(大手ガラスメーカーとの共同研究・受託研究)。 |
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(a) いろいろな用途に用いられるホウケイ酸塩ガラス |
主な実験・計算設備
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上記のうち,落下型熱量計とHF溶解熱量計は現在のところ世界で唯一の装置です。 1000℃以上の温度領域における物性測定装置は一般に市販されていないため,自作の実験装置が多く,計測システムの構築やセンサーの製造,制御・解析ソフトウエアの開発なども研究室内で独自に行っています。 学部1年生、2年生の学生の研究室見学やゼミの参加も歓迎します。 希望される方は菅原までメールで連絡ください(e-mail:toru@gipc.akita-u.ac.jp) |
教員の紹介総合環境理工学部 環境数物科学科 数理科学・地球環境学コース 菅原 透 < 担当授業 > 総合環境理工学部:地球の環境(2年2Q),環境物理化学(3年3Q),地球環境と材料(3年4Q) 理工学部:物性物理学I,II(3年3Q,4Q),物理化学概論I,II(3年3Q,4Q) 国際資源学:地球化学III, IV(3年1Q,2Q) < 所属学会 > 日本火山学会,日本鉱物科学会,日本セラミックス協会 日本原子力学会,日本熱測定学会(2022~2023幹事),日本鉄鋼協会 ニューガラスフォーラム ニューガラスセミナー主査(2026~) |
| 研究者総覧 のリンク |
総説(マグマや珪酸塩メルトの熱力学的性質に関するレビューです)
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最近の研究論文
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