皆さんが4年生になると2大講座内の研究室に所属することになります。その研究室で卒業研究を行います。卒業研究では、新しい材料を開発したり、新現象や新機能を発見したりするなど、さまざまな材料研究に取り組みます。ここでは、各講座でどのような研究がなされているか説明いたします。

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◎ マテリアル創成科学講座
 材料の物理的・化学的性質は材料を構成する原子の種類や量、材料の作製法や熱のかけ具合などに応じて複雑に変化します。それぞれの材料が有する物理的・化学的性質がどのようなメカニズムによって現れるのかを、マイクロメートルからナノメートルといった非常に小さい世界を見ることができる顕微鏡やレーザー光を利用した測定法によって探求していきます。
★研究分野
光メモリー、レーザー結晶、各種金属結晶、半導体など
高分解能電子顕微鏡観察
レーザー用結晶材料の開発
高分解能
電子顕微鏡像
レーザー用結晶
材料の開発


 金属、半導体、セラミックスなどは、その電気、磁気、化学的性質によって、センサ材料あるいは先端機能材料として応用することができます。どのような材料が新しい機能を有しているのか、またそれらの機能がどのようなメカニズムによって現れるのかを解明していきます。さらに、それらの機能の高度化と新しい機能材料の開発に関する研究と教育を行います。
★研究分野
HDDなどの大容量記録媒体、超高温耐熱材料(ジェットエンジン用タービンブレード)、自動車用排気ガスセンサなど
高密度記録媒体の開発 機能性金属薄膜の作製
高密度記録
媒体の開発
機能性金属
薄膜の作製
◎ マテリアル機能講座

 各種の発電設備、燃料電池などのクリーンなエネルギーの発生に関連する材料や、核融合エネルギーの利用に必要な超伝導、超耐熱材料の開発を目指しています。さらに、エネルギーを効率よく利用したり、輸送したりすることや省エネルギーに役立つ先端材料の開発と研究を行います。     
★研究分野
超伝導磁石(リニアモータカー用磁石)、燃料電池(自動車、発電用)、機能性セラミックス材料(耐摩耗性、耐熱性)など
高温超伝導材料の開発
電池材料の開発 高温超伝導材料
の開発


 各種の先端機能材料を実用化するにあたって、それらの加工方法や、またどのぐらいの強度や寿命を有しているのかを調べる必要があります。材料から製品を形造る場合におこる諸現象を解明することによって、次世代の材料生産システムの開発と設計における先駆的な部分についての研究と教育を行います。
★研究分野
高機能金属材料(超巨大橋梁のワイヤ、自動車用エンジンブロック)、有害物質を含まない環境に調和した材料(鉛フリーはんだ)など
巨大橋梁用高張力ワイヤの開発 計算機シミュレーションによる材料の性能評価
巨大橋梁用高張力
ワイヤの開発
計算機シミュレーションによる材料の性能評価