研究活動

センターの活動

生体の3大 調節系

当センターは、既存の学問領域の枠を超えた生体情報に関する教育研究の推進及び神経系・内分泌系・免疫系という互いに関連する生体の3大調節系の教育研究を相補的かつ相乗的に展開するとともに生命科学に関する研究を推進し、更に本学発の研究成果を継続的に地域と世界に発信することを目的としています。

具体的には以下の項目を重点課題として掲げています。

  1. 脂質代謝産物の先端的な生命科学研究の推進に関すること。
  2. モデル生物を用いた先端的な生命科学研究の推進に関すること。
  3. 生命科学に関する医工連携に関すること。
  4. 国内外各大学等との研究連携推進に関すること。
  5. 国民との科学・技術対話の環境整備推進に関すること。
  6. その他、生体情報研究に関わること。

専任教員の研究内容

山崎 正和 (Masakazu Yamazaki)

ショウジョウバエ

 ゲノム情報の解読およびRNA干渉(RNAi) の発見により、ゲノムワイドRNAi スクリーニングによる大規模な遺伝子機能解析が可能となりました。この方法論は、培養細胞レベルまたは個体における全身性の遺伝子ノックダウンに限られていましたが、モデル生物の一つであるショウジョウバエの誘導型RNAiライブラリーの出現により個体を用いた組織特異的なゲノムワイド解析が現実のものとなりました。これまでに我々は、ショウジョウバエを用いた組織特異的ゲノムワイドRNAiスクリーニングを行い、平面内細胞極性などの多岐に渡る生命現象にかかわる新規遺伝子を多数同定することに成功しています(Nature 458, 987-992, 2009)。

 上皮組織内の細胞の多くは、細胞の頂部­-基部軸と直交する組織平面の特定の軸に沿った極性を獲得します。これは、平面内細胞極性(planar cell polarity, PCP)と呼ばれ、ほとんどの多細胞生物において見られる一般的な現象です。例えば、哺乳類の内耳では、非対称な形態(極性)を有した個々の有毛細胞の向きが組織平面の特定の軸に沿って揃っており、「PCP」と「器官の機能」が密接に連関することが伺えます。これまでに翅の翅毛などの配向性異常を呈するショウジョウバエ変異体の解析からPCPの制御に関わる遺伝子群が同定され、PCPの制御系は進化的に高度に保存されていることが示唆されています。また近年、カエルやマウスなどの脊椎動物を用いた解析からPCP制御系が組織構築・維持の様々な局面に利用されること、さらにその破綻は嚢胞腎や二分脊椎症などの種々の疾患の発症に繋がることも明らかになってきました。
 現在、我々のグループでは、RNAiスクリーニングで同定した新規PCP遺伝子を基軸とし、ショウジョウバエ遺伝学および生化学、細胞生物学、ライブイメージングの手法を駆使してPCPの分子機構の解明に挑んでいます。また、数理モデル解析(北海道大学・電子科学研究所の秋山正和博士との共同研究)も積極的に活用し、実験とモデルを融合させた研究を展開していきたいと考えています。

中西 広樹 (Hiroki Nakanishi)

脂質

 我々のグループは、質量分析計を駆使し、これまで追うことのできなかった生体内の脂溶性代謝物を網羅的かつ特異的に捉えることで、生命現象の一端を解明することを目指しています。
 脂質はタンパク質、糖質(炭水化物)と並んで生体を構成する重要な成分であり、生体内において生体膜構成成分、エネルギー源、生理活性分子、タンパク質に対する脂質修飾など極めて重要かつ多彩な機能を担っています。脂質成分の解析には、昔からTLCやHPLC、GCなどがよく利用されていますが、これらの分析技術は微細な類似構造を持つ分子の混合物を解析するには困難であり、何より解析に多くの検体(細胞や組織)量を必要とします。しかし、近年の質量分析機器の急速な進歩と、それに伴い発達した高感度かつ定量性に優れた質量分析法により、極性基や脂肪酸の組合せを含めた分子種レベルでの網羅的解析ならびに、微量な検体量での脂質解析が可能となってきました。そのため、いまや脂質研究にとって質量分析技術はなくてはならない解析手法の一つになってきています。
 この我々が行っている脂溶性代謝物を網羅的に解析する研究は、リピドミクスという総称で呼ばれる比較的新しい研究分野です。リピドミクスの最大の利点は、多数の代謝物の変化を、バイアスをかけない手法により網羅的に探索し、その量比バランスによって性質の違いを詳細に表現できることです。見た目では現れない微細な生体内変動を見出し、背後に隠れている因子を探し出すことができることから、発見型研究として新たな診断・創薬マーカー候補の探索技術として大いに期待されています。
 我々のグループは、高度な質量分析技術を用いて、@脂質代謝が関与する生命現象の解明、A新規および高感度な脂質分析法の開発、B新規脂溶性の生理活性分子ならびに診断・創薬候補分子の探索、などの研究に取り組んでいます。

黄 明国 (Huang Mingguo)

ねずみ

 I am interested in cancer cell biology, especially on the role of nutritional factors in development of prostate cancer. The risk factors in initiation and progression of prostate cancer are ethnic origin, increasing age, environmental and dietary factors. The relationship between prostate cancer and environmental factors, especially diet, has been investigated in many studies, and we have recently reported in the field. High-fat (HFD) intake is believed to affect genes expression, cellular activity and other important biological changes related to prostatic carcinogenesis. The many important cell signaling systems including the IGF-1 signaling, TWEAK-Fn14 signaling and MCP-1-CCR2 signaling were implicated with prostate cancer growth and invasiveness under HFD. Palmitic acid (PA; C:16) is one of the most abundant saturated fatty acid and a major source of energy and an important component of lipids that comprises the cellular membrane. PA can be obtained from diet fat or synthesized by fatty acid synthase (FASN) de novo. PA may affect the expression in several important factors including cytokines, growth factors and transcriptional factors in prostate cancer cells.

 Dietary pattern and dietary components were associated with prostate cancer progression, but the molecular mechanism still remains largely unclear. Our study may be useful in the understanding of the relevance of dietary progression of prostate cancer.

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